本記事では、GT-FOURの設計思想、特徴、そしてその後の技術的な影響について掘り下げます。
RX-78-E ガンダムGT-FOUR

一年戦争時に開発された機体。
FOURは「Fight & Operation Unification Reacters」の略であり、航空機にMSへの変形機構を持たせるというコンセプトで開発された。
連邦軍で初めて可変機構を取り入れた機体と言われており、当時の技術としても目を見張るものがある。
しかし、変形には時間を要する、制御にはパイロットが2名必要など、発展途上な部分も多く見受けられた。
ガンダムGT-FOURの変形機構

ガンダムGT-FOURには、F(フライヤー)モードとG(ガンダム)モード、B(ブースター)モードを有する機体であり、この時代にしてはかなり珍しくMSと戦闘機形態に変形できる。
Gモード
いわゆるモビルスーツ形態。この頃の技術では、変形機構を採用したことにより関節が脆弱であり、明確な弱点になっている。
Bモード
ブースターモードはコアブースターとして活動ができる。本来はこの形態をメインとして開発されており、戦闘機としては一応実用が可能な性能を有している。
しかし、MSに変形できる機体として作られているため、課題が多い。例えば、バーニアを使用しての機動運動を行う必要がある、機体バランスの悪さにより急激な運動で失速してしまうなど。
Fモード
Fモードは中間形態であり、バルキリーで言うところのガウォークに近い戦術が可能。浮力を得ながら空中戦ができる形態だ。
しかし、その実際は自由落下戦闘と大きく変わらないため、MS形態と大きな差は無いとも言われている。
胸にあるAIR FORCEの文字通り空軍所属のガンダムだ。1号機と2号機が確認されている。
コアブースターのブースター部分は取り外し可能で、コアファイター部分さえあれば再度ドッキングすることでGモードへの変形も可能。戦闘中に空中換装した記録も残されている。
変形時にはコックピットが移動する実験的な機能も備わっており、パイロットは胸に、砲手は頭のコックピットにそれぞれ移動する。
武装は専用ビームライフルとビームキャノン砲、そしてコアファイターのバルカン4門とかなり心もとない。
開発経緯
G-3ガンダムを開発母体とした、時期構想機の開発を推進していた。これがG-4計画である。名称が被るためやや複雑だが、G-4計画はGT-FOURを作るためだけの計画ではない。
宇宙軍、空軍、陸軍、海軍がそれぞれのコンセプトをもって次世代機を作る計画がこの当時言われていたG-4計画だ。(現在はやや異なる)。
宇宙軍が中心となり作成した機体がアレックスであり、ニュータイプの反応速度に対応することを目的に開発された。
空軍が中心となり開発したのがGT-FOURであり、GT-FOURは飛行、戦闘融合機を目指して作られたため、アレックスとはコンセプトが全く異なる。
この他にも陸軍や海軍のプランが提案されたと言われているが、詳細は定かではない。
しかし、現場ではG-3ガンダムのデータすら回されず、独自の開発が行われた。
一説によると、本機の開発スタッフはオーガスタやNT研究所などに移行し、アッシマー、ギャプランなど後のTMSに技術を継承したとも言われている。
参考資料
- 機動戦士ガンダム MSジェネレーション
- SDガンダム G GENERATION-F IF
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